
婚姻届を出す際は、成人(満20歳以上)の証人2名が必要です。
これは民法に定められている必須項目ですが、なぜ婚姻届に証人が必要なのでしょうか?
また、証人は親に依頼するのが理想ですが、遠方や親の賛成を得られていない場合は、友人や同僚などの第三者でも問題ありません。
婚姻届で必要になる証人について、どこよりも詳しく解説します。
婚姻届は新しい夫と妻の署名捺印と戸籍謄本が必要です。
本人の意思に反して婚姻届を出すことは難しいですが、一部では一方が脅迫をして強引に結婚してしまう事例があります。
2名の証人を付けることによって、本意ではない結婚を防ぐ目的があります。
ただし、あくまでも形式的なもので、結婚は親の同意を得ていなくても問題ないルールなので、証人になる人は成人(満20歳以上)なら誰でもいい簡単なルールしかありません。
偽造して代筆と署名することも難しくないですが、証人が必要な一手間を加えることで婚姻届の信憑性を高める狙いがあります。
なお、婚姻届の証人記入欄は本籍地の記入が必要です。
借金(ローン)や賃貸住宅で遣われる「保証人」と勘違いしてネガティブなイメージを持つ方もいますが、
婚姻届の証人は新婚夫婦が何か問題を起こしても責任を追及されることはありません。
婚姻届の証人は、「提出者が結婚する意思を持っていること」を証明するのが役割です。
証人をお願いした新しい夫や妻、もしくはそのパートナーが結婚することを嫌がっていることを知っていて証人になった場合は責任を問われる可能性がありますが、実際の所は過去に証人が罰せられた事例はありません。
実際のところ、証人をお願いした人は結婚の意思があるけどパートナーが結婚したくなかった場合でも、証人はその事実を知らなければ責任を問われることはありません。
つまり、婚姻届を提出することに対して、本人が不本意だと思っていないことだけ証明するのが証人の役割です。
婚姻届の証人で真っ先に検討すべきなのは親です。
親であればお礼なしで証人になってもらえますし、親から見ても自分以外の人が証人になるのは良い気分ではありません。
夫婦それぞれの親が近くに住んでいる場合は、少し手間がかかりますが双方の親1名ずつに証人をお願いすると良いでしょう。
親が遠くに住んでいて署名捺印をもらう負担が大きい場合は、事情を説明して片方の親に依頼しましょう。
親が1人しかいない場合は、兄弟や祖父母などの親族のお願いするのが無難です。
両親ともに遠方にいたり、結婚を反対されているなど親に頼めない場合は、会社の上司に依頼するのが無難です。
上司であれば証人を依頼して断られることもないですし、妻から見れば夫の決意を実感できます。ただし、会社の上司は昔の考え方になりつつあり、実際に上司へ証人をお願いする人は減少傾向です。
なお、結婚式に招待する予定のない人に依頼するのもマナー違反です。婚姻届の保証人は断られることが少ないですが、自分の周辺で最適だと思う人に依頼するようにしてください。
親や親族であればお礼は不要。血縁関係がない人には1,000~3,000円程度の菓子折をお礼に渡すのが一般的なマナーです。
会社の上司に依頼する場合や、親族でも親戚など少し遠い関係の人にお願いする場合は、簡単なお礼を用意しましょう。
友人の場合は婚姻届を出す人からお願いする場合は簡単なお礼を用意するべきです。
食事のご馳走ではなく、菓子折など用意したお礼を渡すことが望ましく、最近ではAmazonギフトカードなどを活用する方が増えています。
実際に友人へ頼む方は、友人から保証人になりたいと希望してくるケースが多く、お礼を一切用意しないケースも珍しくありません。
最終的には自己判断になりますが、高価なお礼を用意すると逆に相手に気を遣わせてしまうので、気持ち程度のものにするのが望ましいです。